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国際 「プーチン氏は権力の座にとどまるな」…バイデン大統領“失言”で波紋
アメリカ国内では、「失言」との受け止めが広がっています。
アメリカ・バイデン大統領:「プーチン大統領の侵略は、ロシア国民を世界から切り離し、19世紀へと逆戻りさせている。彼は、この戦争を終わらせることができるし、終わらせなければならない」
アメリカのバイデン大統領は26日、ポーランドのドゥダ大統領と会談後、首都ワルシャワで演説しました。
ロシアのプーチン大統領を“独裁者”と痛烈に批判したうえで…。
アメリカ・バイデン大統領:「プーチン氏は権力の座にどどまるべきではない」
「ロシアの体制転換」を求めたとも受け取れるようなこの発言に、ロシア側は猛反発しています。
ロシア・ペスコフ大統領報道官:「それを決めるのは、バイデン氏ではない。ロシアの大統領は、ロシア人によって選ばれる」
また、アメリカ国内でも「失言」との受け止めが広がっています。
米外交問題評議会 リチャード・ハース会長:「政権の転覆を呼び掛けているだけだ。困難な状況をより困難にし、危険な状況をより危険にした。それは明らかだ」
また、ニューヨーク・タイムズは、バイデン氏のこの発言が、事前に用意されていた原稿にはなく、アドリブだったと伝えています。
ホワイトハウスは、「政権の転覆を意図したものではない」と釈明に追われました。
(「グッド!モーニング」2022年3月28日放送分より
普通の人、あるいは外野の人間が何を言おうとさして問題にはなりません。しかし戦争の敵国ウクライナの後ろ盾アメリカ、プーチン氏にとってはロシアを貶めた憎きアメリカの現職大統領が自分に対して "For God’s sake, this man cannot remain in power." 「本当にもう、この男は権力の座にいるべきではない!」と言われたらどう感じ、考え、行動するか?
バイデン氏も認めたように、プーチン氏は今、世界で唯一人ウクライナ侵攻を止めることの出来る人物です。(彼は自分で始めたのだから彼に始末をつけさせなければならないのです。)ゼレンスキー大統領が直接会って交渉したいという相手です。その相手に「権力の座に残ってはならない」と言うのは政権が変わるまで追い詰めるぞ、という決意の表明です。これは停戦交渉の足かせになります。プーチン氏にしてみればここで譲歩しても結局はアメリカに追い詰められるだけだと思えば、生物化学兵器でも核でも使って一か八か賭けに出てみようとなりかねません。世界がプーチン氏を追い詰めすぎてはならない。彼に逃げ道をつくっておかねば暴発する危険があると言っている時に、その配慮が最も必要な米大統領が「それを言っちゃーお終い」な言葉を抑制出来ないというのは唖然と言うしかありません。もしそんなこと(政権転覆)が出来るのなら黙ってやれ、と言う話です。
(C-SPAN President Biden delivers remarks on the Russian invasion of Ukraine and efforts to support the Ukrainian people, at the Royal Castle in Warsaw, Poland. より)
"We must commit now to be in this fight for the long haul. We must remain unified today and tomorrow and the day after and for the years and decades to come. It will not be easy, there will be costs. But it’s the price we have to pay..."(the Biden speech in Warsaw)
「我々は今や長期にわたりこの戦いを続けていかねばならない。今日、我々は団結し、明日も、明後日も、何年も、何十年も。それは簡単ではない。犠牲もあるだろう。しかし、それは我々の払うべき犠牲だ、云々。」(私訳)と、これではウクライナに代理戦争を継続せよと言っていることになります。「ウクライナの皆さん、ベトナムの泥沼を覚悟しようね。打ちてし止まん!だ。少なくともプーチンを政権の座から引きずり下ろすまでは。」こう言っていることになります。
失言王バイデン氏の老害ここに極まれり、いやここで終わって欲しいけど、たぶん際限がないのではないかと思ってしまいます。
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