まず個人的に、私はとりあえずファイザーワクチンに感謝しなければなりません。妻はもともと脳出血で片麻痺になっていたのですが最近(無症状)脳梗塞の二刀流になってしまいコロナに感染したら超ヤバイことになりそうなのです。すでに無症状で感染した結果脳梗塞になったという可能性もあるかも知れません。無症状では脳梗塞にはならないかと思いますが脳梗塞も無症状のそれと診断されています。素人には何が原因で妻が脳梗塞になったのかわかりません。新型コロナで炎症が起こりサイトカインストームになると血栓症が起こるらしい。まだそうなっていないと思いますがいつなるかわかりません。
とりあえずファイザーを2回接種していたことで妻の命が守られているかもしれないのです。持病があったり高齢でコロナに感染した場合に命の危険が大きい人にとっては仮に不完全なワクチンであったとしてもそれは有難いものです。
しかしすべての人にとってファイザー(orモデルナなどの)ワクチンが有益であるとは限りません。それはある人に有益なガンの手術が別の人にとっては命とりになったりすることと同じです。医療の世界では薬の副作用や意図しない結果、ある治療と患者の不適合など当然起こり得ることです。時にはインフォームドコンセント(リスクの十分な説明の上での同意)の上でイチかバチか賭けに出る必要があります。命を守る行動は最後は自己責任(子供の場合は親の同意など)でおこすべきものです。
私は現在、例えば日本において新型コロナウイルスワクチンのリスクについて国民に十分な説明がなされ、同意の上でワクチン接種が進められているとは思えません。政府、厚労省、メディアはワクチンの有益性ばかり宣伝し、リスクをきちんと伝えることがおざなりになっていると思います。Aはデマであるという断言。ではBもCもデマなのか?Aは百パーセントデマなのか?このような問いかけが重要だと思います。一方的な「ファクト」チェック、断言の中に真実はありません。なぜなら最終結論はまだ出ていないからです。WHO、アメリカのCDC、日本の厚労省など公的機関の声明や判断が正しいとは限りません。ましてやファウチ氏やバイデン大統領の言説は個人のバイアスや政治的スタンスの表明であって日本人や日本政府が無批判に受け入れていいものではありません。全ての判断は暫定的なものと考えた方がよく、セカンドオピニオンやサードオピニオンがあっても当然です。識者や科学者の意見は割れているし、議論の決着はついていません。
国民の中には真剣にものを考え、情報を吟味し、事実や真実を模索している知性のある人々も少なからず存在します。議論に対して議論を、疑問に対して丁寧な説明を、わからないことはわからないという勇気を、政治家も学者も医療従事者も必要としています。こんなデータもあればあんな分析もある。コロナウイルスとの闘いが現在進行中の未解決なものであり、敵の正体も、ワクチンや薬の効果も、リスクも、作用やメカニズムも十分わかっていない、結果が出ていない部分があるのですから私達は謙虚に、断定を避け、リスクを受け止め、個々の自由な判断のもとで未知の敵と闘っていくことが必要です。(続く)
参考:
コロナ感染による脳卒中併発リスク上昇(香川県立中央病院ホームページより)
新型コロナウイルスに感染した場合、高齢者や高血圧症、糖尿病などの基礎疾患があると重症化することはよく知られていますが、重症化した方では脳卒中、特に脳梗塞の発症率が高いと言われています。その要因のひとつは、血栓症の併発です。
血栓症というのは、血液が血管内で異常に固まってしまい、血液の固まりが血流を妨害してしまうことです。
新型コロナウイルスが血液を固まりやすくするメカニズムは十分には解明されていませんが、感染による炎症や、血管内皮障害、免疫反応などが関与していると言われます。新型コロナウイルスが肺胞上皮細胞や血管内皮細胞に感染すると、下の図のように、単球や好中球などの免疫細胞からインターロイキン(IL-1、IL-6、IL-10)などのサイトカインと呼ばれる物質が過剰に放出され、サイトカインストーム(嵐)と呼ばれる状態を引き起こします。
その結果、血液の固まりやすさ(凝固能)が上昇して、血栓が形成されることになります。
脳梗塞以外に、くも膜下出血や脳出血を併発した患者さんの報告もありますが、いずれにしても、新型コロナウイルスに感染している患者さんの脳卒中の予後は、極めて不良です。