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人間を超えた強いAIのもたらす危機

シンギュラリティ:技術的特異点の問題

 AGI(Artificial General Intelligence=汎用人工知能)を強いAIというらしいのですが、ChatGPT4の衝撃というのは、これは強いAIが出来つつあるのではないか、と超一流のAI専門家であり研究者であるジェフェリー・ヒントン氏(カナダトロント大学教授でグーグルのAI開発チームのリーダーをつい最近辞めた人)が世界に警鐘を鳴らすためにグーグルを辞職してまで発言し始めたという点でも馬鹿にならないと言えます。言ってみれば黒船の到来に衝撃を受けた坂本竜馬が土佐藩を脱藩したというような話です。(私は「強いAI」という専門用語が耳慣れないのでスーパーAIと呼んでみたりしています。)

 では強いAIとは何か? IT用語辞典e-Wordsによれば

 

読み方:はんようじんこうちのう

汎用人工知能

【AGI】 Artificial General Intelligence / 強いAI

strong AI

/ 汎用AI

汎用人工知能とは、人間の持つ知識や情報処理能力、認知能力などに加え、意識や意志、心に相当するような自律的に行動する仕組みを備えた人工知能(AI)。現在は存在しうるかどうかすら明らかになっていない。

目次

 

現在AIとして研究・開発されているコンピュータシステムは「弱いAI」(weak AI)に分類され、特定の分野や対象、問題に特化した限定的な知的能力を有する。人間に代わって自動車を運転するAI、将棋や碁で人間と対戦するAIなどである。

これに対し、「強いAI」(strong AI)は人間のように広範で統合された世界認識、自意識や自律性などを持ち、人間の指示がない状況でも自発的に行動を起こしたり、未知の概念について学習して新たな知識や能力を獲得したり、長期的な目標や目的を見出したり、意思に基づく創造や創作、発明などを行うことができるとされる。

様々な分野を対象とする弱いAIをいくらたくさん繋ぎ合わせてもこのような振る舞いをするAIを作り出すことができないことは明らかで、何らかの新しいメカニズムが必要になると考えられている。それが可能か否か、現在のコンピューやソフトウェアの延長線上にある人工物で実現可能かも含め、詳しいことは未だ分かっていない

シンギュラリテ

もし汎用人工知能のような存在が生み出されると、人間の力に頼らず自らを改良するための研究や発明を行うことができるようになり、いずれ人間の理解できない方法で人間を大きく超える知性を獲得し、独自の文明や文化を築き始めるようになるとする予想もある。

そのような事態を「シンギュラリティ」(singularity)と呼び、映画「ターミネーター」シリーズの人工知能ネットワーク「スカイネット」のように、人間に敵対し、人類を大きく凌駕する科学力と工業力を身に付けて人類を滅ぼそうとするAIが生み出されるかもしれないと警鐘を鳴らす人もいる。 (以上IT用語辞典より)

 宇宙人のような存在が実際地球に来ているかどうかは別として、もし来ていたならば宇宙人は人間にやさしいのか厳しいのか、はたまた無関心なのかによって宇宙人の脅威は変わります。宇宙人の科学技術や文化は人類をはるかに凌駕している可能性大です。まさにAGIのような存在です。ですから宇宙人が地球に来ていたら、それによって人類は滅亡するか家畜化されるかする可能性があると言われて来ました。AGIも人間の知能や知識、科学技術を時と共にはるかに凌駕していく存在なのでうまく人間の味方になってもらわないと大変なことになります。

 

逆に言うとAGIを味方につけた人間、あるいは国、又は支配者がいれば世界を支配する存在になるでしょう。だからAGIの開発には国家の命運をかけた競争が始まっていると思います。