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ハチの巣を突っつかせてクマを撃退?

悲劇のウクライナに蔓延るバイデン政権とアメリカの利害

 米国が仕掛けるロシア・ウクライナ「破壊」工作(Will増刊号)(ユーチューブ)でジャーナリスト山口敬之氏がウク露戦争における米国の思惑を推論しています。印象的なのは米英はこの戦争を長引かせてプーチン政権およびロシアの弱体化を図りたい。独仏(及びEU)はこの戦争の早期収拾、終結を願っているという話でした。また、アメリカはロシアの侵攻を止められた(抑止出来た)のに止めなかったという話です。プーチンは罠にはめられた、という言葉もネット上でちらほらと聞かれます。バイデン氏は米国の意図しないことを間違って言ってしまったのか、うっかり言ってはいけない本音を漏らしてしまったのか。「プーチンはその地位に留まってはいけない。」と言うことで戦争の長期化を促し、双方の譲歩と停戦交渉妥結を否定しているのかも知れません。なにしろ、プーチンを下ろすということはロシアが負けるかどうかは別としてプーチンが負けるまでやるということですから。

 死に至る国家間の剣闘(戦争)を煽って武器を売り込みプーチンとロシアの弱体化を図るというのは賢い策略かも知れませんが苦戦するプーチンのロシアが怒り狂って生物化学兵器や戦略核を使うようになるならば極めてリスキーな戦略でありウクライナ・ロシア双方の人命を軽視した大国の戦略であると思います。

 

 

 真珠湾へ奇襲をしかけたのは日本ですがそれを誘ったハル国務長官、ルーズベルト大統領の戦略は日本を突っついて孤立主義の米国を第二次世界大戦への参戦に持ち込むというものでした。連合国司令官のマッカーサーは戦後「ルーズベルトは戦争を求めていた。(Roosevelt wanted war.)」と言ったとされていますが同じ言い方をするなら「バイデンはウク露戦争を求めていた。」とも言えるかも知れません。

 結果としてロシアが弱体化し、中国も台湾侵攻をあきらめるならばかなり秀逸な高等戦術ですが返り血を浴びる世界経済は世界中で飢饉や紛争を引き起こす大恐慌をもたらすかも知れません。

 

プーチン氏の頭の中ではロシア、ベラルーシ、ウクライナ三国は歴史的にロシアの縄張りでウクライナの黄金色のはちみつはロシアのものだとばかり手を出しました。痛くもかゆくもないと思っていたミツバチの逆襲は欧米、特に米国の人的、物的そして軍事的支援によって最強のスズメバチレベルに変身、その目論見は失敗し、大義を振りかざして撤収出来るだけの戦果を得るに至っていません。

 

このままでゆけばロシアにとっては泥沼のベトナム化、ウクライナにとっても苦渋の長期戦が控えています。